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ぼくのなまえはサンゴール
¥1,650
ぼくのなまえはサンゴール 文|カレン・リン・ウィリアムズ カードラ・モハメッド 絵|キャサリン・ストック 訳|小野寺美奈 當銘美菜 山西優二 前田君江 ゆぎ書房 初版刊行年 2024年5月30日 どこへ行っても、おまえは ディンカ族だ。 どこへ行っても、サンゴールだ。 アメリカでもこのことを わすれるんじゃないぞ。 これは、スーダンの内戦で難民になったサンゴール少年が 難民キャンプを出てアメリカに渡るときに長老が贈った言葉。 アメリカの大都会は人だらけだけど、大きくて広くて自由。 気候も生活習慣もまったく違うけれど、ここで家族を支えながら 新しい生活を始めるんだと意気込むサンゴール。 けれど、だれも先生でさえ、サンゴールの名前をちゃんと発音できず 同級生にはからかわれ、学校に行くのがイヤになってしまいます。 名前をちゃんと呼んでもらえないというのは、自分が消えてしまったような気持ちになります。 ところが、サンゴールはいいことを思いつきました。
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パレスチナ/イスラエルの〈いま〉を知るための24章
¥2,200
パレスチナ/イスラエルの〈いま〉を知るための24章 編著|鈴木啓之、児玉恵美 明石書店 初版刊行年 2024年5月15日 目を覆う惨状が続くガザ情勢。研究者やNGOをはじめとする実務家34人が論じる、パレスチナ/イスラエルの〈いま〉 編著者紹介 鈴木啓之(すずきひろゆき) 東京大学中東地域研究センター・特任准教授。中東地域研究。著書に『蜂起〈インティファーダ〉――占領下のパレスチナ1967–1993』(東京大学出版会、2020年)、共編著に『パレスチナを知るための60章』(明石書店、2016年)、共訳書にラシード・ハーリディー『パレスチナ戦争――入植者植民地主義と抵抗の百年史』(法政大学出版局、2023年) 児玉恵美(こだまえみ) 東京外国語大学総合国際学研究科博士後期課程。専門はレバノン地域研究、難民研究。レバノン内戦(1975-1990)をめぐる家族の記憶を、故郷観、祖先観に着目して研究している。著作に「レバノンのパレスチナ墓地における記憶継承――マージド・フサイン・アティーヤの記憶から」(『日本中東学会年報』37(1)、2021年)がある。 執筆者 藤屋リカ(ふじや・りか) 慶應義塾大学看護医療学部/大学院健康マネジメント研究科准教授。元日本国際ボランティアセンター(JVC)パレスチナ事業担当。 手島正之(てしま・まさゆき) (特活)パレスチナ子どものキャンペーン・エルサレム事務所代表。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)・コソボ事務所にて難民保護政策、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)・レバノン事務所にてモニタリング・評価担当を経て、2014年8月から現職。 吉田美紀(よしだ・みき) UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)ガザ事務所戦略立案チームリーダー。 山本健介(やまもと・けんすけ) 静岡県立大学国際関係学部・講師。中東地域研究。著書に『聖地の紛争とエルサレム問題の諸相――イスラエルの占領・併合政策とパレスチナ人』(晃洋書房、2020年) ハディ・ハーニ(Hani Abdelhadi) 明治大学商学部特任講師。東京ジャーミイ文書館理事。博士(政策・メディア)。 島本奈央(しまもと・なお) 大阪大学大学院国際公共政策研究科博士後期課程在籍。専門は国際法学。 鶴見太郎(つるみ・たろう) 東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻・准教授。ロシア・ユダヤ史、シオニズム史。著書に『ロシア・シオニズムの想像力』(東京大学出版会、2012年)、『イスラエルの起源』(講談社、2020年)。 早川英明(はやかわ・ひであき) 東京理科大学経営学部国際デザイン経営学科・助教。中東地域研究、現代アラブ思想史。 宇田川彩(うだがわ・あや) 東京理科大学教養教育研究院・講師。文化人類学、ユダヤ研究。著書に『それでもなおユダヤ人であること――ブエノスアイレスに生きる〈記憶の民〉』(世界思想社、2020年)、『アルゼンチンのユダヤ人――食から見た暮らしと文化』(風響社、2015年)。 澤口右樹(さわぐち・ゆうき) 一橋大学大学院社会学研究科・特任研究員(学振PD)。イスラエル研究。著書に「現代イスラエルにおける軍隊と女性――女性の軍隊経験の語りから」(『日本中東学会年報』35(2)、2020年)。 南部真喜子(なんぶ・まきこ) 東京外国語大学特別研究員。中東地域研究。著書に『エルサレムのパレスチナ人社会――壁への落書きが映す日常』(風響社、2020年)。 屋山久美子(ややま・くみこ) ヘブライ大学人文学部講師。へブライ大学音楽学科博士課程修了(民族音楽学、ユダヤ音楽、アラブ音楽専攻)。イスラエル政治・社会・文化動向に関わる翻訳、コーディネートなどに携わる。 雨雲(ペンネーム) 1948年のアラブ人。 福神遥(ふくがみ・はるか) 2017年より国境なき子どもたち・パレスチナ事務所現地代表。2024年現在は、パレスチナのヨルダン渓谷における若者の社会参画と、子ども向け活動の事業に従事。 金城美幸(きんじょう・みゆき) 立命館大学生存学研究所客員研究員。パレスチナ研究。主な論文に「パレスチナとの交差を見つけ出すために:交差的フェミニズムと連帯の再検討」(在日本韓国YMCA編『交差するパレスチナ――新たな連帯のために』新教出版社、2023年)。 保井啓志(やすい・ひろし) 人間文化研究機構人間文化研究創発センター研究員・同志社大学研究開発推進機構(都市共生研究センター)。専門はイスラエル研究、ジェンダー・セクシュアリティ研究、批判的動物研究。 今野泰三(いまの・たいぞう) 中京大学教養教育研究院・教授。中東地域研究・平和学。著書に『ナショナリズムの空間――イスラエルにおける死者の記念と表象』(春風社、2021年)。 飛田麻也香(ひだ・まやか) 広島商船高等専門学校・助教。主な著作に「イスラエル――多様性の国の教育」(大塚豊監修『アジア教育情報シリーズ3巻 南・中央・西アジア編』一藝社、2021年)、「イスラエル・パレスチナ歴史教科書対話プロジェクトの特質――展開過程と諸アクターの相互関係」(『教育学研究ジャーナル』第26号、2021年)。 渡辺真帆(わたなべ・まほ) 東京外国語大学アラビア語専攻卒。ビールゼイト大学(ヨルダン川西岸)留学。通訳・翻訳者、ドラマトゥルクとして、演劇を中心にパレスチナの芸術文化の紹介や作品制作に携わる。 佐藤まな(さとう・まな) 英日翻訳者。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。パレスチナ人を中心とした難民・移民による英語文学に関心がある。 清田明宏(せいた・あきひろ) 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)保健局長。ガザ、ヨルダン川西岸(東エルサレム含む)、ヨルダン、レバノン、シリアにある140のUNRWAクリニックを管轄、600万人のパレスチナ難民に医療サービス提供の責任者。 角幸康(すみ・ゆきやす) 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)エルサレム本部渉外・広報局に上級渉外顧問として勤務。 大澤みずほ(おおさわ・みずほ) 日本国際ボランティアセンター(JVC)海外事業グループエルサレム事務所現地調整員。看護師として日本国内で救命救急医療に従事。青年海外協力隊としてパラグアイで活動した後、より包括的な支援に関わりたいと考え、2018年夏にJVCに入職して以来、パレスチナ事業に関わっている。 山田しらべ(やまだ・しらべ) パレスチナのフェアトレード団体スンブラ・事務局長(Executive Director, Sunbula)。1990年代より米国カリフォルニア州及びパレスチナ現地のNPOセクターで勤務。 白根麻衣子(しらね・まいこ) 国境なき医師団(MSF)アドミニストレーター(財務・人事担当)。大手都銀、インターナショナルスクール勤務を経て、2016年にMSF日本事務局に入職。翌年、海外派遣スタッフに転向し、以降、ウクライナやアフガニスタン、パレスチナでの活動に参加。 並木麻衣(なみき・まい) 東京外国語大学でアラビア語・平和構築を専攻、2006~2007年にビールゼイト大学とヘブライ大学に留学。アラビア語・ヘブライ語に加え双方の視点から情勢を学びつつ、人々の切実な思いに触れる。2013~2024年には日本国際ボランティアセンターにてパレスチナ事業や広報を担当、一時期エルサレムに駐在。2024年春から一般企業に所属、NGO/NPO支援に携わる。 大久保武(おおくぼ・たけし) 福岡市出身。1982年外務省入省後、アラビストとして、リビア、イスラエル、シリア、エジプト、サウジアラビア、パレスチナ、レバノンの各大使館に在勤、その間、湾岸戦争、中東和平プロセスの進展、第二次インティファーダ(パレスチナ民衆蜂起)、エジプト革命(アラブの春)等激動する中東情勢を経験。2015年からパレスチナ関係担当大使兼パレスチナ暫定自治政府日本国政府代表事務所長、2019年から駐レバノン大使。2022年に外務省退職。 イヤース・サリーム(Iyas Salim) ガザ地区ハーン・ユーニス出身。カナダのビクトリア大学で学士号取得の後に韓国、台湾、日本で英語を教える。JICAでの勤務を経て、ガザ・イスラーム大学で修士号、同志社大学で博士号を取得。同志社大学ではヒューマン・ディグニティ研究センターの設立に携わった。 新田朝子(にった・あさこ) 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)エルサレム本部渉外・広報局に広報スペシャリストとして勤務(2022年~)。2020年7月よりエルサレム在住。イスラエル国立ヘブライ大学大学院にて、NPOマネジメントやマーケティングを専攻し、2022年に修士課程を修了した。 石黒朝香(いしぐろ・あさか) 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)渉外・コミュニケーション局日本ドナーアドバイザー。愛知県出身。ジョージ・メイソン大学紛争分析解決学修士課程修了。国連開発計画、対パレスチナ日本政府代表事務所等で開発・人道支援業務を歴任。 役重善洋(やくしげ・よしひろ) 同志社大学人文科学研究所・嘱託研究員。敬愛大学経済学部・非常勤講師。特定非営利活動法人ピースデポ・研究員。政治思想研究。キリスト教史。著書に『近代日本の植民地主義とジェンタイル・シオニズム――内村鑑三・矢内原忠雄・中田重治におけるナショナリズムと世界認識』(インパクト出版会、2018年)など。 関根健次(せきね・けんじ) ユナイテッドピープル株式会社代表取締役、一般社団法人国際平和映像祭代表理事。ベロイト大学経済学部卒。大学の卒業旅行で偶然訪れたガザ地区で世界の現実を知り、後に平和実現が人生のミッションとなる。
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ひとのなみだ
¥1,980
ひとのなみだ 文|内田麟太郎 絵|nakaban 童心社 初版刊行年 2024年6月30日 近未来の戦争を描いた物語。 戦場へは人間ではなくロボットの兵隊が行く。 だから、死なない。痛みも感じない。涙も流さない。 テレビに映される倒した敵の数字が増えるたびに勝利を祝う。 けれど、戦場で倒れた敵は単なる数字ではなく、生身の人間だ。 泣き叫び、逃げまどい、血を流している。 痛みを感じないロボットに戦場に行かせることで、安全な場所にいる人の心はどう感じるだろう。涙を流す人間でいられるだろうか。
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えほん 日本国憲法
¥1,760
えほん 日本国憲法 絵・文|野村まり子 監修|笹沼弘志 明石書店 とってもやさしい日本国憲法の絵本です。 現行の憲法が、ひとりひとりの存在を尊重し、人としての尊厳を保障するものとして作られることがわかります。 サブタイトルにーしあわせに生きるための道具ーとあります。 よく読んで、道具を使いこなせるようになりたいですね。
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どうぶつ会議
¥1,100
どうぶつ会議 文|エーリヒ・ケストナー 絵|ヴァルター・トリアー 訳|光吉夏弥 出版|岩波書店 初版刊行年|1954年12月 ドイツの児童文学作家、エーリヒ・ケストナーによるロングセラー。 戦争や革命やストライキばかり起こる人間の世界。 いつまでたっても埒が開かない人間の政治家たちの話し合いにしびれを切らせた動物たちが世界中から集まって会議をします。 会議の目的は「子どものために」
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六にんの男たち ーなぜ戦争をするのか?
¥1,320
六にんの男たち ーなぜ戦争をするのか? 作|デイビッド=マッキー 訳|中村こうぞう 偕成社 初版刊行年 1975年9月 六人の男たちは、平和に働いて暮らせる土地を求めて、長い間、歩き続けていました。 ようやく落ち着いた男たちも、だんだんお金持ちになるにつれて、誰かに盗まれるのではないかと不安になってきました。そして、六人の兵隊を雇いました。 それでも不安は尽きず、戦いをはじめ、土地を広げ、やがて大きな戦争が始まります。 平和を求めながら戦争を起こす。人間の愚かさを描いたロングセラー。
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この本をかくして
¥1,650
この本をかくして 文: マーガレット・ワイルド 絵: フレア・ブラックウッド 訳: アーサー・ビナード 岩崎書店 ばくだんが 図書館にあたって、 まちはもえてしまった。 吹雪のように舞い上がる木っ端微塵になった本に、人々は思わず手をのばし、言葉のかけらを掴み取ろうとしました。 残ったのは。たった一冊、赤い表紙の本だけ。自分たちのルーツが書かれている宝石よりも金銀よりも大切な本。 人々は街を離れ歩き続けます。もう本の一冊も手に持つこともかなわなくなり、大きな木の下に埋めました。 戦争が終わり、掘り起こした本を再建された図書館に寄贈します。 図書館にあれば、きっと誰かが見つけて読むだろう。 心の深部を真っ直ぐ見つめるようなマーガレット・ワイルドが、全てを奪い壊していく戦争からも守り抜きたい大事なものを、言葉に記し伝えていく。
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子どもの十字軍
¥1,760
子どもの十字軍 ベルトルト・ブレヒト|文 はらだ たけひで|訳・絵 ひだまり舎 初版刊行年 2023年8月6日 ドイツの詩人、劇作家ブレヒトの不朽の叙事詩 ポーランドで1939年むごたらしい戦争があった。 人々は奇妙な噂を耳にします。 戦争のために大切な人や家、何もかもうばわれたポーランドで 子どもばかりの十字軍がはじまったと。 子どもたちだけで助け合い、励まし合い、時には諍いも起こり、恋もめばえる。 そうして平和な土地を探し求め、さまよい歩く。 今も、世界中に過酷な境遇に置かれている子どもたちが助けを求めています。
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ジャーニー 国境をこえて
¥2,200
ジャーニー 国境をこえて 作|フランチェスカ・サンナ 訳|青山真知子 出版:きじとら出版 初版刊行年 2018年9月 海岸に打ち寄せる黒い波が、やがて不安に変わり全てを覆いつくす。 戦争が始まったのだ。たくさんのものを後にのこし、森を抜け、立ちはだかる高い壁を越える。海を渡り、長いながい旅を続ける。 いつかきっと、安心してくらせるところへ、たどりつけますように。 これは、作者自身が難民の少女たちから聞き取った実話を元にした物語です。 世界のあちこちで、いつ終わるかわからない旅を続ける人々がいます。わたしたちの国は、安心してくらせるところになり得るでしょうか。 デビュー作にして、すでに20ヵ国語に翻訳された話題作です。
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だれのせい?
¥1,980
だれのせい? 作|ダビデ・カリ 絵|レジーナ・ルックートゥーンペレ 訳|ヤマザキマリ green seed books 初版刊行年 2023年2月 次々と降りかかってくる災難も 元をただせば、自分の力を誇示したいばかりに、 深く考えもせずに起こした行動が原因だった。 本当の勇気や力は、過ちを認めて行動を変えることではないでしょうか。 手遅れにならないうちに。
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あいたかったよ
¥1,430
あいたかったよ 作|エルズビエタ 訳|こやま峰子 朔北社 初版刊行年 2000年4月 ちっちゃなウサギの恋人たち。大人になったら結婚しようって約束してる。 だけど、戦争が始まって、恋人たちはイバラの垣根で引き裂かれる。 長く続いた激しい戦争の後、傷ついて帰ってきたお父さんが言う。 戦争はなくならないと思うよ。大人しくなることはあるんだけれど。 だから、みんなで、戦争が暴れ始めないように気をつけていなければならないんだよ。
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ふたりの約束
¥1,760
ふたりの約束 文|プニーナ・ツヴィ、マーギー・ウォルフ 絵|イザベル・カーディナル 訳|金原瑞人 西村書店 初版刊行年 2020年1月27日 第1刷 名簿から一度消された名前を復活させる。アウシュヴィッツではそれは奇跡。 絶対に離れないという強い気持ちで生き抜いたトビーとレイチェルの物語をふたりの実の娘たちが語りつぐ。 ナチ・ドイツによって、約600万人のユダヤ人や少数民族のロマ、障害者の人々が殺されました。 ホロコーストとよばれるこの出来事は、第一次世界大戦敗戦、世界恐慌で人々が希望を持てなくなった時、ヒトラーがユダヤ人のせいにし差別を政策にしたのです。
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ZENOBIA
¥2,530
SOLD OUT
ZENOVIA ゼノビア 文:モーテン・デュアー 絵:ラース・ホーネマン 訳:荒木美弥子 サウザンブックス 初版刊行年 2019年10月21日 ※新刊を補充するため初版本を在庫しているというわけではありません。 2016年デンマーク発の鮮烈のグラフィックノベル 世界15カ国で次々に翻訳されています。 本国デンマークではベストコミック ブック オブ ザ イヤー、ベスト コミックブック フォア チルドレン アンド ヤングアダルト、イラストレータープライズ、など数々の賞を受賞。 ゼノビアとは、帝国ローマにも屈しない強い意志を持つ古代シリアの女王。「ゼノビア」のように強くなりなさいと、母から娘に受け継がれるシリアの誇り。 シリア内戦の戦火を逃れるため、アミーナはボートで国を脱出するが、荒波に翻弄される船は転覆、アミーナは投げ出されてしまう。 暗く深い海に沈みながら、思い出すのは、お母さんとかくれんぼで遊んだこと、一緒に料理を作ったこと。女王ゼノビア。 グラフィックが静かに圧倒的に訴える不条理。今、起きている現実であることに打ちのめされる。
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しあわせなときの地図
¥1,540
しあわせなときの地図 文|フラン・ヌニョ 絵|ズザンナ・セレイ 訳|宇野和美 ほるぷ出版 ソエは生まれてからずっと暮らしてきた町をはなれます。 戦争のせいで、家族と逃げなければならなくなりました。 町を離れる前の晩、地図を広げて、楽しいことがあった場所に印をつけてみました。 それぞれの場所に思い出があります。 出会った人、楽しかったことがあります。 夢をみて、しあわせなときを過ごした町です。 戦争のせいで離れなければなりません。
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あの湖のあの家におきたこと
¥1,980
あの湖のあの家におきたこと 文|トーマス・ハーディング 絵|ブリッタ・テッケントラップ 訳|落合恵子 クレヨンハウス 湖のほとりのその家に夫妻と4人の子どもたちは、週末ごとに心安らぐひと時を過ごしていました。しかし、ナチスが権力を握った後、秘密警察ゲシュタポに取り上げられるのです。 それから家の住人は入れ替わり、家はそれぞれの家族の愛や安堵や不安や憎しみを受け容れてきました。 これは、ドイツで本当にあった物語。その家の最初の持ち主は作者の曽祖父です。いくつもの家族を見守り、荒れ果てた家は作者のトーマス・ハーディングによって修理され、曽祖父の名前から「アレクサンダーハウス」と名付けられました。この家が見てきた時代を忘れず、同じ過ちを繰り返さないために教育やレクリエーションを行う場所に生まれ変わったのです。 『おなじそらのしたで』や『手と手をつないで』でも人気が高いブリッタ・テッケントラップのえが非常に美しいです。これまでの作品の明るくかわいらしい印象と違いますが、繊細かつ重厚さも加わり10代から大人の心にもずしりとしみ入る作品です。
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わたしの「やめて」
¥1,430
わたしの「やめて」 文|自由と平和のための京大有志の会声明書(こども語訳) 絵|塚本やすし せんそうは 「ぼくが ころされないように さきに ころすんだ」 という だれかの いいわけで はじまります それは言い訳に過ぎません。戦争で儲ける人がいます。 戦争は、始るのは簡単ですが、終わらせるのは難しい。 私たちは傷つき、自由に好きなことが出来なくなります。 私たちが学ぶのは誰かの道具になるためではありません。 だから、言わないといけません。 大きな声で「やめて」と。
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ボタン穴から見た戦争 白ロシアの子供たちの証言
¥1,276
ボタン穴から見た戦争 白ロシアの子供たちの証言 著|スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ 訳|三浦みどり 岩波書店 1941年にナチス・ドイツの侵攻を受けたソ連白ロシア(ベラルーシ)では数百の村々で村人が納屋に閉じ込められ焼き殺された。約40年後、当時15歳以下の子供だった101人に、戦争の記憶がどう刻まれているかをインタビューした戦争証言集。従軍女性の声を集めた『戦争は女の顔をしていない』に続く、ノーベル文学賞作家の代表作。(解説=沼野充義)
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ニッキーとヴィエラ
¥2,420
ニッキーとヴィエラ 作|ピーター・シス 訳|福本友美子 BL出版 第二次世界大戦中、ナチスから子ども達だけでも助けたいと行動したイギリス人男性がいました。669人をチェコスロバキアからイギリスへと逃しました。 男性の妻が当時の書類を見つけるまで、誰にもそのことを話していませんでした。 自らの行動を「やるべきことがあったから、やっただけだ」と言うニッキーに助けられた子どもたちの中には、イギリスの国会議員になり移民の子どもたちを守る法律の制定を議会にかけている人もいます。
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核兵器はなくせる
¥902
核兵器はなくせる 著|川崎 哲 岩波ジュニア新書 2017年7月、国連で核兵器の全面禁止を定めた「核兵器禁止条約」が成立し、条約の成立に大きく貢献したNGO・ICANは、同年末にノーベル平和賞を受賞します。 その中心で、今も核兵器廃絶のために奔走する著者が、条約ができていく様子や活動の日々、そして世界のこれからについて、核の現状をふまえながら熱く語った一冊。
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まちんと
¥1,320
まちんと 文|松谷みよ子 絵|司 修 偕成社 1978年2月 昭和二十年八月六日の朝、げんしばくだんに おうたげな 広島に住むもうすぐ三歳になる子が、原爆に巻き込まれました。 苦しみながらトマトを欲しがり、まちんと(もうちょっと)まちんとと言いながら 死んでいきました。 松谷みよ子さんの文に司修さんの絵が実感の重みを伴い心に根をおろす現代の民話。
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なぜ戦争はよくないか
¥1,320
なぜ戦争はよくないか 文|アリス・ウォーカー 絵|スティファーノ・ヴィタール 訳|長田弘 偕成社 2008年12月 第1刷 何ひとつ良いことなどない戦争の無惨さを感覚的に訴えかける。 差別の構図を、その中で強く生きる黒人女性の姿を描いた『カラー・パープル』の著者アリス・ウォーカーが、2001年9月11日の同時多発テロに対する」アメリカの報復を知り、「戦争」が何かもわからないまま巻き込まれる子どもたちをこれ以上増やしたくない思いで作られた絵本。
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あるひあるとき
¥1,650
あるひあるとき あまんきみこ|文 ささめやゆき|絵 のら書店 著者のあまんきみこさんは、少女時代を中国の大連で過ごしました。 第二次世界大戦の敗戦により、大連はソ連軍の占領下におかれ、日本人は身一つで引き上げることになりました。 大切な友だちとの別れを回想する形で語る。幼い少女の寂しさ、切なさ、押し込めた想いを綴るのは、『おにたのぼうし』や『ちいちゃんのかげおくり』など、数々の名作を生み出してこられた、あまんきみこさん。 語り継ぐべき物語だと思います。
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ちいちゃんのかげおくり
¥1,430
ちいちゃんのかげおくり あまんきみこ|作 上野紀子|絵 あかね書房 1982年8月 初版第1刷 2021年7月 第83刷 国語の教科書で読まれた方も多いと思います。 とても印象深いお話でした。 仲のいい家族に親切なおじさんやおばさん。 悪い人は誰も出てこないのに、なんの罪もない小さな命がそっと消える。 その理不尽さになんとも言えない気持ちになりました。 過去の話でしょうか。 教科書で読まれた方も、ぜひ、絵本で読み直していただきたい。 上野紀子さんの描くちいちゃんが愛らしいほど、より哀しさが迫ってくるようです。
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ワタシゴト
¥1,540
ワタシゴト 著|中澤晶子 絵|ささめやゆき 汐文社 初版刊行年 2020年7月 中学校の修学旅行で訪れた広島の原爆資料館。 弁当箱やワンピース、くつなど、それぞれの資料について事前学習で掘り下げ、実際の場所に赴きます。それぞれに選んだ理由があり、遺された資料は、中学生のやわらかい感受性に響き、語りかけ、原爆の被害者は単なる数でなく、ひとりひとりの確かな存在として浮かびあがってきます。 ワタシゴトとは渡し事。記憶を手渡すこと。 ワタシゴトは、私事。他人のことではない、私のこと。