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この本をかくして
¥1,650
この本をかくして 文: マーガレット・ワイルド 絵: フレア・ブラックウッド 訳: アーサー・ビナード 岩崎書店 ばくだんが 図書館にあたって、 まちはもえてしまった。 吹雪のように舞い上がる木っ端微塵になった本に、人々は思わず手をのばし、言葉のかけらを掴み取ろうとしました。 残ったのは。たった一冊、赤い表紙の本だけ。自分たちのルーツが書かれている宝石よりも金銀よりも大切な本。 人々は街を離れ歩き続けます。もう本の一冊も手に持つこともかなわなくなり、大きな木の下に埋めました。 戦争が終わり、掘り起こした本を再建された図書館に寄贈します。 図書館にあれば、きっと誰かが見つけて読むだろう。 心の深部を真っ直ぐ見つめるようなマーガレット・ワイルドが、全てを奪い壊していく戦争からも守り抜きたい大事なものを、言葉に記し伝えていく。
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さよならをいえるまで
¥1,540
さよならをいえるまで 文: マーガレット・ワイルド 絵: フレア・ブラックウッド 訳: 石崎洋司 岩崎書店 2010年6月30日第1刷 2011年5月10日第4刷 ハリーと子犬のジャンピーは、とっても仲良し。 たくさん一緒に遊び、助け合ってきました。 ところがある日、学校から戻ると、いつもは出迎えるジャンピーがいません。 事故に遭ったと聞かされても、突然の別れをハリーは受け入れることが出来ません。 悲しみを胸に閉じ込めるハリーのところに、真夜中、ジャンピーが訪れます。 ゆっくりと少しずつ、納得し別れを受け入れるハリーを愛しさで包むように見守るお父さん。 フレア・ブラックウッドの柔らかなタッチにジャンピーの温もりを感じます。
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キツネ
¥1,760
キツネ 文 マーガレット・ワイルド 絵 ロン・ブルックス 訳 寺岡襄 手書き文字、日本語版題字 川端誠 BL出版 2001年10月10日第1刷発行 2014年2月1日第9刷発行 森を焼け出された片方の目が見えないイヌは、羽根を焼かれたカササギに寄り添うも、ようやく芽生えた信頼を打ち砕くキツネが現れ、カササギを再び絶望の淵に突き落とします。 疑うことを知らないなイヌと猜疑心が強いのに騙されるカササギ、そして悪意しかないキツネ。 人間のもつ昏い性(さが)と極限状態に陥った時に現れる強さ。