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おはなをあげる
¥1,540
おはなをあげる ジョナルノ・ローソン作 シドニー・スミス絵 ポプラ社 2016年4月第1刷 2017年3月第2刷 24.6cm×24.6cm 24p お父さんとの帰り道。仕事が忙しいのでしょうか。頼まれた買い物の中身を確認してるのでしょうか。お父さんの関心は手を繋いでいる女の子よりも携帯電話の向こうの相手にあるようにも見えます。 街を行き交うほとんどの人は接点をもつこともなく行き過ぎます。女の子の視線はひっそりと咲く路傍の草花に注がれています。そっと摘んで少しづつ手の中で増える草花のブーケ。 途中、道端で死んだ小鳥を見つけた女の子は摘んだ草花を分け与えます。ベンチで眠るおじさんにも。散歩途中の犬にも。ささやかで確かなコミュニケーション。 女の子の世界は徐々に色づき、鮮やかで豊かな世界に変化していきます。ほんの少しだけれど確実に素敵になっていきます。言葉のない絵本ですが隅々に詩に溢れ、言葉を失います。
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うみべのまちで
¥1,760
うみべのまちで 文:ジョアン・シュウォーツ 絵:シドニー・スミス 訳:岩城義人 BL出版 この、うみべのまちは、炭鉱の町です。男たちは働ける年齢になると、真っ暗な海の底で石炭を掘ります。炭鉱の町に生まれ育った少年たちはみな、父や祖父がそうであったように炭鉱で働く未来を受け入れ、短い子ども時代を駆け抜けます。海はその時々に表情を変え、波が白く泡立つ時も、息を飲むように美しく輝く時も、穏やかな凪の時も海の底で石炭を掘ります。世界のどこかにそうやって生きてきた人々がいました。