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国籍と遺書、兄への手紙 ルーツを巡る旅の先に

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国籍と遺書、兄への手紙 ルーツを巡る旅の先に

著|安田菜津紀
ヘウレーカ
初版刊行年 2023年5月

父の没後二十年の年月を経て資料をたどり、ゆかりの地をたずね歩き、手紙に託す。
取材が進むにつれ、次第に疑問がとけていき、語られなかった思いが立ち現れる。
貧困、難民、入管、ヘイトクライムなどの問題に取り組み、国内外で活動してきた著者が、取材対象への誠実な態度そのままに自身と向き合い綴る自らのルーツの物語。

✳︎ 認定NPO法人Dialogue for People 発行のフリーペーパー
「VOICE OF LIFE」vol.5 と一緒にお送りします。


◆内容
プロローグ
第1章 旅のはじまり 
「曖昧な喪失」と、カンボジアでの出会い/戸籍で目にした思いがけない文字/「また来るために」の響き/兄への手紙/母国語を話せないなんて「かわいそう」
第2章 「家族とは何か」から「故郷とは何か」へ 
瓦礫に覆われた街と「故郷」/シリアは死んでしまった、それでも――/お前は分断を認めるのか
第3章 ルーツをたどって
もう一つの「遺書」、外国人登録原票/ウトロに刻まれた「生きた証」/学校襲撃事件の深い爪痕/「朝鮮人って悪いの?」/はぐらかされた「歴史否定」/追悼と喧騒/「後ろめたさ」の正体/「自分語り」の場/社会保障制度の「外側」で生きた人々/「なんで引き下がらなきゃならないんだ」
第4章 残された手がかりをつなぎ合わせて 
神戸、土地の記憶と祖母の足跡/除籍謄本と「死者への手紙」/「たっちゃん」/同級生の輪の中で/兄への手紙、そのまた続き/祖父は拳に何をかけたのか/祖父母の見てきた「原風景」を探して
第5章 ヘイトは止まらない濁流のように 
「それ以外の日本人とは別」/初めての法廷に立って/続いた「奇跡」/選挙の名を借りたヘイト/「司法から否定された人々」と判決
第6章 祖父母の「故郷」、韓国へ 
名を剥ぎ取られた女性たち/命の源流/「女の顔をしていない」歴史/兄への手紙、またいつか
エピローグ
感謝を込めて
参考文献

◆著者紹介
安田菜津紀
1987年神奈川県生まれ。認定NPO法人Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル/D4P)フォトジャーナリスト。同団体の副代表。16歳のとき、「国境なき子どもたち」友情のレポーターとしてカンボジアで貧困にさらされる子どもたちを取材。現在、東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で難民や貧困、災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。著書に『国籍と遺書、兄への手紙 ルーツを巡る旅の先に』(ヘウレーカ)、他。上智大学卒。現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。

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