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茶色の朝
茶色の朝
物語|フランク・パヴロフ
絵|ヴィンセント・ギャロ
メッセージ|高橋哲哉
訳|藤本一勇
大月書店 初版刊行年 2003年12月
友人の新しい犬は茶色。俺の猫も茶色。茶色ではない前の猫は処分した。
なぜって、茶色が最も都市生活に適していると、あらゆる選別テストによって証明されたからだ。きっと正しいのだろう。多分、本当なのだろう。どこかすっきりしないけれども。
規則を守ってさえいれば捕まることはない。何もかも茶色にしていれば安心だ。
だけど、規則の範囲が広がったら? 前の猫の色にまで適用されたら?
おかしな規則だと気づいた時にはもう遅い。
これぐらいなら守れるからと、黙って従っていてはもう遅いのだ。
物語|フランク・パヴロフ
絵|ヴィンセント・ギャロ
メッセージ|高橋哲哉
訳|藤本一勇
大月書店 初版刊行年 2003年12月
友人の新しい犬は茶色。俺の猫も茶色。茶色ではない前の猫は処分した。
なぜって、茶色が最も都市生活に適していると、あらゆる選別テストによって証明されたからだ。きっと正しいのだろう。多分、本当なのだろう。どこかすっきりしないけれども。
規則を守ってさえいれば捕まることはない。何もかも茶色にしていれば安心だ。
だけど、規則の範囲が広がったら? 前の猫の色にまで適用されたら?
おかしな規則だと気づいた時にはもう遅い。
これぐらいなら守れるからと、黙って従っていてはもう遅いのだ。